
おいおいおい聞いてくれ!ヤンジャンで久しぶりにキュンとするマンガを発見したぞ。
その名も、
九龍ジェネリックロマンス
まさかの香港が舞台のマンガ!これは読むしかねぇということで読んでみたら止まらず一気読み。
電子書籍で読んだ次の日に単行本まで買うというハマりっぷり。



この九龍感は紙でまじまじと見たかった(変態)
このように香港在住者・香港迷(香港好きのこと)は読むと興奮するようです。
基本的には日常系マンガなんですが、物語の中核に「謎・SF要素」もあって、なんだか目が離せなくなる‥!!
追記:「このマンガがすごい!2021」オトコ編3位受賞してました
この記事ではネタバレはせずに世界観だけ紹介していきたいと思います。
九龍ジェネリックロマンスのあらすじ
公式サイトによるあらすじはこちら。
此処は東洋の魔窟、九龍城砦。ノスタルジー溢れる人々が暮らし、街並みに過去・現在・未来が交差するディストピア。はたらく30代男女の非日常で贈る日常と密かな想いと関係性をあざやかに描き出す理想的なラヴロマンスを貴方に――。
ヤングジャンプ公式サイトより引用



なんだか難しそう…?
たしかに世界観が暴走してる印象がありますね。
ストーリーをざっくり説明すると‥
不動産会社で働く女性鯨井令子(くじらいれいこ)と同僚の工藤 発(くどうはじめ)の二人の恋愛と、香港・九龍城砦で繰り広げられる様々な出来事を観察していくストーリー。
きちんとシラフなのに色気のあるマンガ!
大人が恋する瞬間が丁寧に描かれているんですよね。表情や間のとり方に色気があってたまらなくオシャレ!
日常の恋愛ものだけと思ったら大間違い、SFチックな非日常ストーリーも挟んできます。普段恋愛モノを読まない私がハマった理由でもあります。
九龍城砦の不思議な魅力とSF要素が大人の恋愛にいい感じにミックスされて、深海の光るクラゲをゆらゆら見ているかのような気分になっちゃうマンガなんです。



分かったような、分からないような…



とにかくなんか雰囲気がいいのよ
ここからは魅力を3つに絞って話しますね。
- 舞台が九龍城砦
- マンガの空気感と息づかい
- 海外で生きていく秘訣が知れる
魅力①舞台が香港の九龍城砦
九龍ジェネリックロマンスのお話の舞台は香港の九龍城砦です。
九龍城砦って知ってる?



実は私、あまり知らない。
私が小学校の頃(1993年)に取り壊されてしまったので実物を見たことはないんです。


九龍城砦とは、東洋の魔窟と言われた香港の巨大なスラム街。
見た目は鉄筋コンクリートが積み立ててあるアパート群といった感じ。
広東語で「ガウロンジャーイセン」、日本だと「クーロン(きゅうりゅう)ジョウサイ」と言います。



レゴのコンクリートバージョンみたいな?
元々は海賊から守るための城砦だったんですが、アヘン戦争後にどの国の法律も通らない「無法地帯」となったそう。



この世に法律がない場所があるなんて驚き!!
住居なのに巨大迷路!
住民が無計画にどんどん建てていくから街路は迷路と化し、「九龍城には一回入ると出てこられない」とも言われてました。
そんな独特の謎めいた魅力のある建物、未だにファンも多く日本でもファンサイトがあるほど。
マンガの中でも細かく描かれているので背景を見ているだけでも楽しい!


九龍城砦について興味を持った方はこちらの記事をみてみてください。鮮明な写真が掲載されています。
⇛ 今はなき香港のスラム街「九龍城砦」に魅入られた写真家が切り取った世界
闇とロマンス
この九龍城砦を舞台としている作品は基本闇が深い系ばかりなんですが、今回の「九龍ジェネリックロマンス」は無法地帯に住んでる人たちの日常とロマンスを描いています。
この闇とロマンスの融合が絶妙なんですよねー!
香港の日常とロマンス。そして城砦の謎めいた魅力や建物見物。
このように、いろんな楽しみ方ができる作品です。
魅力②空気感と息づかい:エモさの正体とは?


このマンガを「エモい」と表現する人は多いです。そのエモさの正体とはなんなのか?
私は、このマンガのかもし出す空気感と息づかいだと感じました。
マンガの中の香港は、そのまんま私の中の香港。まさにそこにいるかのような空気なんです。
私の中の香港
私の中の香港をヒトコトで言うと「人の気配のある街」です。活気ではなく気配。
香港の人達は個人主義。仕事に魅力なければすぐに辞める。と思いきや、困っていたらサラッと助ける。赤ちゃん優先、老人の荷物を持つ、弱者には優しい。
見られていないようで見守られている。そんな気配がある街。
そんな香港の良さがこのマンガには反映されていると感じました。
マンガの中ではそれを「懐かしさ」として表現されています。



まぁ細かい点を言うと、九龍はクーロンじゃなくてガウロンだし。レシートが宝くじになってるのは台湾だし。
と、違う点はいくつかありますが、香港の「人情深く蒸し暑い空気」だけはやけにリアルなんです。
- 蒸し暑い空気に風が通る瞬間
- タバコの煙のゆくえ
- 会話の間のあき方
まるで同じ場所で息をしているかのような雰囲気の良い作品!
魅力③海外で生きていく秘訣が知れる


1巻では、香港生活の長い先輩社員が主人公にこの街の良さを伝えるシーンがあります。
クーロンの懐かしさに恋をすること



サラッと言ってるけど、この言葉は海外で生きていくために必要なことその本質をついていると思うんです。
要は、郷に入っては郷に従えってことなんだけど、これができない人が実に多い。(日本以外のアジアを見下してる人は特に)
私の経験則ですが、海外にやってきていつまでも日本と比べてばかりいる人は馴染めなくてすぐ帰っていきます。
- 「海外って雑、使えない、高い」とか
- 「全てのものを日本円だったらいくら〜」とか
- 「日本だったらこんなに良いサービスあるのに…」とか



何を隠そう初期の私自身がこんな感じでした‥笑
旅行だったら比べるのは当然かも知れませんが、住んでいる間中ずっとこんな考えではストレスにしかなりません。
それに地元の人からしたらこんな考えの外国人と仲良くなりたくないですよね。
その国だからこそサービスあるし、国が違ったら値段も価値も違うのは当然だと思います。(来たばかりの方はその国だからこそのサービスを知らないという場合が多いですが)
そこで生きてる人に興味を持ち、その人たちと同じ生活をしてみると見えてくる魅力みたいなものがある。そっちに目を向けた方が断然楽しいんですよ。
- 無愛想だけど「こっちのほうが安いよ」アドバイスくれる店員さん
- 洗練されたきれいなセレクトショップじゃなくて雑多なドンキ
- 無添加カフェではなく定食のおばちゃん



いろいろ愚痴っぽく書いちゃいましたが、要はローカルを愛せって部分に深く共感しました。
「無愛想だけど落ち着く」感じはまさに香港の店員さんそのもの笑
海外に住む秘訣まで教えてくれる作品!
九龍ジェネリックロマンスはどこで読める?
魅力たっぷりの「九龍ジェネリックロマンス」をお得に読む方法をお伝えします。
まずはじめに、ヤングジャンプで絶賛連載中なので最新話を読みたい方はヤングジャンプを買いましょう!
最初から読みたい方は、次の方法で読むことができます。
- 単行本を買う
- 電子書籍で読む
①単行本を買う
1〜6巻まで発売中!(2021年11月現在)


世界観に入りたい方、建物の構造をじっくり見たい方はぜひ単行本で読んでほしいです。
というのも、私がドキッとしたシーンは見開きを上手く使っていることが多かったからです。
②電子書籍で読む
いろいろな電子マンガサイトがありますが、ここでは試し読みができる3種類を紹介します。
「となりのヤングジャンプ」で試し読みする
ヤングジャンプ公式のサイト「となりのヤングジャンプ」がかなり太っ腹!
試し読みということですが、結構な量読めるんです。



2021年12月現在は、1話〜44話までと最新話を読むことができます。
もしサクッと内容が気になるという方はまずこちらをチェックしてみてください!
\ヤングジャンプ公式/
「まんが王国」で試し読み+購入
「まんが王国」に登録すると、最新巻まで購入して読むことができます。



無料1話分でマンガの大体の雰囲気がわかるので気になった方はここからまず読んでみてください。
「コミックシーモア」で1話ずつ購入する
「コミックシーモア」 では、1巻ごとではなく1話ごと購入して読むことができます。
無料の試し読みは5ページほどのみですが、1話(88円)ごとに購入が可能なのでちょこちょこ読みたい方はこちらが便利。



1巻704円(1話88円✕8話)なので、単行本660円よりも割高です。
ただ、定期的にクーポンが配布されているのでそれを使えばオトクになる場合も!
\12/30まで!まとめ買い20%OFFクーポン!/



まぁ私はハマって電子書籍+単行本購入しているのでダブルで払ってるんですが…
SF要素が濃くなっていくのか日常系にとどまるのか?今後に期待しつつ、更新を待ちます。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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